
音楽と文学を融合させたメディアアートを作ること それがヨルシカです。
情報プレゼンターとくダネ、2020年9月21日、ヨルシカ特集より、ヨルシカ/作詞作曲「n-buna」さんのコメント
こんにちは。
今回は最近人気超急上昇中の日本の音楽アーティスト『ヨルシカ』を紹介していこうと思います。
みなさん、ヨルシカってご存じですか?
ここ1年で急激に人気沸騰中のアーティストで、もしまだ聞いたことないっていう人も今後きっと耳にすると思います。
音楽アーティスト「ヨルシカ」とは
ヨルシカは、コンポーザー(作曲家)の”n-buna”がボーカル”suis”を迎えて
2017年に結成した男女二人組のユニットです。
コンポーザーのn-bunaさんは元々、作曲家としてボカロ曲を排出したりと
個人で音楽活動をしていました。
n-bunaさんは、ニコニコ動画では100万再生超えの楽曲を数多く生み出す存在であり、
VOCALOID業界では知らない人はいないほどの高い人気を誇っていました。
そんなn-busaさんが、自身のワンマンライブに
ゲストボーカルとして参加したsuisさんの透き通るような歌声に惹かれ、
ユニットを組むことを申し出ます。
こうして、「ヨルシカ」が誕生します。
結成してわずか3年の2020年現在、
ヨルシカの中でも人気曲である「ただ君に晴れ」は
youtube再生回数を1億回突破し、チャンネル登録者数は180万人を超えています。
また、2020年に入り、
「第34回日本ゴールドディスク大賞」ベスト5ニューアーティスト【邦楽】を受賞、
ヨーロッパ最大級の音楽授賞式「2020 MTV EMA」ベスト・ローカル・アクト賞/BEST JAPAN ACTにノミネートされたりと、
規格外のスピードで留まるところを知らない大躍進を続けています。
人気急騰中のヨルシカ―その正体は謎
これだけ人気が急騰中であるにもかかわらず、ヨルシカの正体は謎に包まれています。
顔出しなし、テレビ出演なし、ライブの開催も2017年と2019年の2回のみです。
ここまでライブもせず、顔出しもしない音楽アーティストも珍しいですよね。
顔出しをしない理由は、「作者が作品より前に出ないようにしたい」
という思いがあるからとn-bunaさんはコメントしていました。
曲に対して先入観を持たず、
一つの小説や映画のようにただ一つの作品として届けたい
という思いがあるのですね。
ヨルシカの曲にはバンドのようなサウンドも多いですが、
n-bunaさん自身が
「ヨルシカはバンドとは正確には少しイメージが違う」とコメントしています。
ヨルシカ人気曲は?
Youtubeの再生回数でいえば、「ただ君に晴れ」が最も多く再生されており、
次いで、
「だから僕は音楽を辞めた」「言って」となっています。
また、2020年に公開されたアニメーション映画「泣きたい私は猫を被る」では、
ヨルシカの楽曲「花に亡霊」が主題歌、
「夜行」が挿入曲となっており、こちらも高い人気を誇っています。
まだヨルシカの楽曲を聞いたことがない、という方は、
特に人気のあるこれらの曲から入ってみてはいかがでしょうか。
ヨルシカの魅力5つ紹介
ヨルシカの魅力その1-VOCAL「suis」さんの透き通る歌声
まず、私が初めてヨルシカの曲を着た時に感じた印象としては
「なんて綺麗な歌声なんだろう…」
という印象です。
VOCAL「suis」さんの歌声は「透明」だとか
「透き通ってる」といった表現がピッタリ似合う声だと思います。
そしてsuisさんもともとの声が綺麗なだけでなく、
感情を込めるのが尋常じゃなくうまいです。
曲に出てくる登場人物その人に完全に成りきっています。
歌声から感情がビシバシ伝わってくるので、
ヨルシカの独特の世界観にどんどん引き込まれてしまいます。
ヨルシカの魅力その2-深いメッセージ性
ヨルシカの魅力2つ目は、曲に込められた深いメッセージ性です。
ヨルシカの曲は普通に聞いただけでも、綺麗な曲だなぁという印象を受けると思います。
ですが、ヨルシカの曲はただ一回聞いただけではなかなか分からない、
深いメッセージが込められていることがあります。
例えば、youtubeでも再生回数の多い「言って」という曲があります。
普通に一度聞いただけだと、女の子(男の子?)が
かわいらしい踊りをしたMVが流れる、なんともかわいい曲だなという
印象を受けると思います。
ですが、この曲の真相は
飛び降り自殺した友人がもうこの世にいないことを女の子が嘆いている
楽曲になっているのです。
よく歌詞を見て聞いてみないと真相は分からないのです。
他にも分かりやすい例で言えば比較的新曲になる「風を食む」。
こちらは現代における「消費社会」がテーマとなった曲になっています。
この曲に関しては作詞家のn-bunaさん自身も以下のようにコメントしています。
n-bunaさん コメント
全体のテーマは消費です。子どもの頃は雲ひとつにも心を動かされたのに、大人になるにつれ、そういう感覚は少なくなったように感じます。タップひとつで物が買える現代社会で、消費することに疲れてしまった心を、最後に優しく包むような曲を書きたいと思いました。
CINRA.NET、2020、「ヨルシカの新曲“風を食む”がTBS『NEWS23』新エンディングテーマに決定」、(2020年10月取得、https://www.cinra.net/news/20200923-yorushika)
このように、一度聞いただけではただの綺麗な曲だったものが、
深く聞いて歌詞の意味を紐解いていくと、
曲に込められたメッセージに気付きどんどん印象が変わっていくことは、
ヨルシカの最大の魅力だと思います。
ヨルシカの魅力その3-独特な世界観が織り成す物語性
ヨルシカの最たる特徴と言ってもいいかもしれません。
ヨルシカの曲は、音楽というよりも文学、小説、映画に近いと言われることも多いです。
その理由がこの物語性にあります。
例えばアルバム『だから僕は音楽を辞めた』は、
ヨルシカの作詞家「n-buna」さんが、自らの描く物語を軸に書き下ろした
コンセプトアルバムとなっています。
スウェーデンを舞台に、人生そのものだった音楽を辞めることになった
青年「エイミー」が、想い続ける人「エルマ」へ向けて作った
14曲から構成されています。
そして、このアルバムの続編である『エルマ』は、
『だから僕は音楽を辞めた』の14曲と対を成す形で構成されており、
この壮大な物語の完結編でもあります。
エイミーという青年が残した手紙と詩と音楽があって、それに多大なる影響を受けたエルマという女性がエイミーを模倣して旅をし、曲を書くようになる。そしてエルマは初めて自分の意志で「音楽を作りたい」と思ったときに、「エイミーが残したもので音楽を書こう」と思うわけです。
インタビュー・テキスト 天野史彬 編集:中田光貴、矢島大地(CINRA.NET編集部)、2019、「ヨルシカインタビュー 自分を滅却し、芸術に人生を捧げた2人の決断」、(2020年10月取得、https://www.cinra.net/interview/201908-yorushika_nktkk)
これらの曲にはすべて時系列も存在しており、
これらの繋がりを意識して聞くと物語そのものが悲しすぎて泣きそうになります。
文字通り“映画”や“小説”を見たかのような感覚に襲われます。
実際、n-bunaさん自身も「かなり細かく世界を考えている」と言っています。
ヨルシカの魅力その4-音楽の域を超えた現代の文学作品
ヨルシカといえば文学からの引用も一つの持ち味となっています。
以下は、n-bunaさん自身のコメントです。
とくに正岡子規と種田山頭火が好きで、今回も『雨とカプチーノ』の“夏泳いだ花の白さ 宵の雨”という一節に、正岡子規の“水草の花の白さ宵の雨”という句が入っていたりします。そしてこのふたつのアルバム全体が、井伏鱒二の『山椒魚』の僕なりの解釈を下敷きにしたものになっています。
インタビュー・テキスト 天野史彬 編集:中田光貴、矢島大地(CINRA.NET編集部)、2019、「ヨルシカインタビュー 自分を滅却し、芸術に人生を捧げた2人の決断」、(2020年10月取得、https://www.cinra.net/interview/201908-yorushika_nktkk)
他にも、「風を食む」には“花ぐわし”や“冬籠り”といった
万葉集に出てくる枕詞を使ったり、
「天飛ぶや」という柿本人麻呂の詠った長歌の一節を用いたりしています。
日本の文学作品を現代音楽に見事に融合させ、
新たな文学作品として曲に乗せる彼の手腕には驚くばかりです。
ヨルシカの魅力その5-アルバムが尋常じゃないくらいオシャレ
ヨルシカのアルバムは、ただの音楽アルバムとは違います。
ヨルシカ独特の世界観を構築するために、アルバムにはひと工夫もふた工夫も施されています。
例えばアルバム「盗作」なんて超おしゃれです。
「盗作」は、“音楽の盗作をする男を主人公とした男の破壊衝動”を形にした
全14曲の物語です。
このアルバムには、短編小説「盗作」が付録されており、
完全に物語の中の音楽となっています。
以下は、実際に自分の家にあるアルバム「盗作」の写真です。

見た目も超かっこいいですし、表紙の手ざわりも少しザラザラして生地っぽくて、
古代の図書館の書物を連想させる重厚感あふれる一冊となっています。
こんなにも綿密に作り込まれた世界観と、オシャレなアルバム、
なかなか他にはないと思います。
おススメの曲は?厳選して3つ紹介
ここまで魅力を散々聞いて、結局じゃあ何を聞けばいいの?と思うかもしれません。
今回の記事では、ヨルシカを知らない人に是非聞いて欲しいおすすめ曲を厳選して
3つだけ紹介しようと思います。
「ヨルシカの曲も多くて何から聞けばいいか分からん!」という方は
是非この3曲から聞いてみてください。
雨とカプチーノ
個人的No.1の曲です。
花に亡霊
映画「泣きたい私は猫をかぶる」のテーマソングです。
風を食む
TBS系「NES23」のエンディングテーマになっている曲です。
終わりに
今最も注目のアーティスト「ヨルシカ」を紹介してきました。
そんなヨルシカの魅力は5つありました。
1.VOCAL「suis」さんの透き通る歌声
2.独特な世界観が織り成す物語性
3.深いメッセージ性
4.音楽の域を超えた現代の文学作品
5.アルバムが尋常じゃないくらいオシャレ
音楽という域を超えた一種の小説やアニメのような感覚に近いこのヨルシカの楽曲は、
見る者聞くものを独特の世界に引きずり込んでくれます。
まだ聞いたことがない、何から聞けばいい?という方は、
「雨とカプチーノ」「花に亡霊」、「風を食む」をおすすめしています。
まずは是非一度何かの作業ついでに流してみてください。
どれも綺麗な曲ですので、きっと穏やかな気分になれると思います。
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